2023.01.21
次の言葉をラミネートして塾のホワイトボードに貼っています。「環境に適したものだけが生き残る」進化論を唱えたダーウィンの言葉です。この言葉には前に次の言葉があります。「最も強い生き物が生き残るのではない、最も賢い生き物が生き残るのでもない。唯一生き残る生き物は変化した生き物である。」この後半部分を分かりやすい言葉にして貼っているわけです。
目的は2つあります。一つ目。中学1年生に小学校という世界から中学校という環境に変わったのだからその環境に適した行動をとらないと生き残ることができないという生徒への予言のつもりで貼っています。
小学校という簡単なプリントテストがあり、直感で答えが出てくるような浅い学習の場所から中学校では「10字で抜き出せ」が唯一のヒントになって探してきたり、丁寧な途中式をかけないと答えに行き着かない世界に入ったのだよと教えておきたいわけです。さらにテストが集中してあり、点数が評価されて高校選びで大きな範囲を占める内申書というものが作られるという環境の変化です。
さらに二つ目の理由は、勉強の目的の一つは人類が生き残っていくためにする行動、または社会という環境の中で生き残っていくための行動ですから、その意味でも貼っています。
特に2つ目の意味が大きいです。今日本の社会、世界は急速な変化をしています。
グローバリズムから大国のエゴをむき出しの保護主義へ。
リアルからバーチャルへさらにAIの時代
止まらないボーダーレスの社会
資本主義の行きづまり
民主主義おけるポピュリズムによる国家の分断
地球温暖化
これから今の子供たちが大人になった時にどのような世界になっているのか想像しにくい時代に差し掛かっています。VUCAの時代(Volatirity変化、Uncertainty不確実、Complexity複雑性、Ambiguityあいまい性)というらしいです。
青少年期の比較として私の昭和の時代と今では大きく異なります。昭和では良い学校に良い企業に入れば将来は安泰という時代でした。今は生き残るために何をするべきかが見通せないという時代に入りました。
この時代を生き抜くためにも生徒にはこの言葉を知っておいてほしいというのが塾長の狙いでもあります。
そして環境の変化に対応して生き残ることの本質は「自分」を変える力です。変革するべきは自己ということになります。
ただ、自己変革は必要条件で十分条件ではありません。つまり、生き残るために必ず自分を変えなければなりませんがそれをやったからと言って生き残れることを保証するものではありません。
あと20年。今の中学生・高校生が少なくとも40歳になるまで、このVUCAの時代を生きなければいけません。そんな思いで貼っていることばが
環境に適したものだけが生き残る、という言葉です。