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「学ぶ意欲」を育てる方法

2024.02.26

  • 勉強させるためにはほめるしかありません。勉強しなさいと叱れば、勉強は嫌いになります。(但し、ほめすぎによる報酬効果の減少に注意)

 お子様に何かをやらせたいならほめることです。少しでも成績が上がった時とかお家で勉強している姿を見かけた時は必ずほめるようにしてください。特に小学生のお子さんが勉強するのはお母さんの笑顔を見たいからです。お母さんは、お子さんの心の中では神様のような存在なのです。お母さんにほめられればこの世はバラ色に輝きますが、お母さんに叱られるとこの世は地獄と化します。ですから、お母さんの笑顔を見たくて勉強している子供が多いのです。

 これは、小学生の子供だけでなく、大人でも同じことが言えます。ほめられればほめられたことが好きになり繰り返したくなります。がんばって何かをやってほめられた時には、人の頭の中にドーパミンと言うやる気の元となるホルモンがでます。これは、一種の麻薬みたいな快感を感じさせるホルモンです。ですから、人はほめられたことを繰り返したくなるのです。

 逆に叱られると心は萎縮し、叱られたことが嫌いになります。ですから、二度とやりたくなくなるのです。ですから、勉強しなさいと叱られている子供は勉強が嫌いになってしまうのです。

 勉強している姿を見てほめるお母さんより、勉強していない時に勉強しなさいと叱るお母さんが多いことが、勉強嫌いの子供たちが多い原因なのです。

 

  • 毎日同じ時間に勉強する習慣をつけることがたいせつです。(まずはコミュニケーション)

 勉強しなさいと言わずに勉強させるには、毎日何時から勉強を始めるかをお子様と話し合って、約束させることです。子供達は誰でも生まれつき学びたがっています。子供達は誰でも勉強のたいせつさを知っています。ですから、穏やかに話し合えば毎日勉強する約束をすることはさほど難しいことではありません。

 この約束ができたら勉強しなさいと言う必要がなくなります。時間が来ても勉強していなければ、約束に時間ですよと言うだけで済みます。「勉強しなさい。」は強制ですが、「約束の時間ですよ。」というのは話し合って決めたわけですから、お子様強制とは感じません。

 この時たいせつなことは、勉強の開始時間を決めるだけで、終わる時間を決めてはいけません。終わりの時間を決めると約束を取り付けにくいという理由もありますが、本当の理由は学習能力を育てるためです。終わりの時間が決まっているとだらだらと勉強してしまいますが、終わりの時間が決まっていなければ、できるだけ早い時間で勉強を済ませようとします。早い時間で済ませようとして毎日勉強していると、短時間で学習する能力と集中力が育ってきます。この能力こそ「学ぶ力」そのものなのです。頭が良い子は、短い時間で勉強を終えることができるから頭がいいと言われるのです。ですから、頭の良い子を育てる方法でもあります。

 そんなことでは、少ししか勉強しないのではないかと思われるかもしれませんが、学校の宿題が出たり、塾の宿題が出たりで結構勉強しなければならない量は多いのです。これを毎日終わらせなければならないわけですから、一定量の勉強はすることになります。それだけでなく、短い時間で勉強できるようになると勉強が苦にならなくなりますから、課題を増やしても楽に勉強することができます。その時は、話し合って問題集を1冊ついかするなど、課題を増やせばいいのです。

 毎日同じ時間に勉強する効果はもう一つあります。私達は、毎日やって習慣になったものは苦になりません。毎朝歯磨きをする習慣がつけば、歯磨きを苦にすることはなくなります。逆に、歯磨きをしないと落ち着かなくなってしまいます。しかし、やったりやらなかったりすることを続けるのは非常に困難です。勉強したり、しなかったりという生活をしていると勉強を始めるのがおっくうになってしまいますが、まいにちやっていると勉強がちっとも苦にならなくなるのです。

 

3.勉強の面白さを教えてください。

 子供たちは、本来本能的に学びたがっています。新しくこの世に生まれ出てきた子供たちにとって、世界はなぞに満ちています。知りたいことが山ほどあります。それは、私たちが外国に旅行して、何もかもが新鮮で感動することや、見たいものがたくさんあるのと同じことです。子供たちにとっては、見るものすべてが目新しく、大人にとっての外国以上に興味があるのです。勉強だって一緒です。知らないことを知るわけですから。

 では、なぜ子供たちは勉強が嫌いなのでしょう。私は、たくさんの子供たちと面談をしてきましたが、勉強をなぜ嫌いなのかと聞かれると「お母さんが勉強しろと言うからだ。」と答える子供たちが大半でした。子供たちがそう答えるのは、勉強の面白さや楽しさがわかる前に、強制的に勉強させようとしているからだと思います。

 学校の授業でも塾の授業でも、子供たちが知りたいと思う前に、強制的に教え込んでしまうことが、子供たちにとって本来楽しいはずの勉強を嫌いにさせてしまっています。ですから、いつもお子様に世の中の不思議なこと分らないことに心を向けさせ、なぜだろうとか知りたいという気持ちを育ててあげることです。そうすれば、学ぶことに興味・関心を持ってもらうことができるはずです。たとえば、なぜ月は満ち欠けがあり形を変えるのかを考えさせたり、なぜ毎日月や太陽は東から昇ってくるのかを考えさせたりするのです。その答えを教える必要はありません。たくさんの疑問や興味さえ持っておけば、それが少しずつ学校の勉強で分るようになります。そうすれば勉強は楽しくなるのです。

 また、それぞれの教科ごとに、その内容の面白さがあるはずです。問題を解けるかどうかという前に、その教科の面白さを伝えるべきです。歴史であれば、具体的なエピソードを教えてあげればNHKの大河ドラマのような面白さが伝えられるはずですし、歴史を楽しいと感じられるようになるはずです。

 小学生なら足し算・引き算が分かればお買い物で釣銭の計算ができるようになります。カタカナや漢字を覚えれば、町中の看板が読めるようになり、何を売っているお店か分るようになります。お子様にとっては、足し算・引き算が分ることは画期的で感動的なできごとなのです。それを、テストの点数で評価したのでは、感動もどこかに消え失せてしまいます。

 勉強は、常にお子様の視点に立って、分かる喜びと感動を共有してあげてください。そうすれば、必ずお子様は勉強を楽しいものだと考えてくれます。

 

4.勉強の目的を持たせてください。

 勉強の目的が、高校入試に受かることや学校のテストで良い点をとることだけでは、勉強は無味乾燥なものになり、意欲は湧きません。勉強すること自体が、自分の世界を広げ、自分の可能性を広げて、将来幸せに生きていくことにつながることを教えるべきです。

 人は知識が豊富でなければ、考える力はつきません。考える力がつかなければ、自分の人生を豊かにし、幸せにする方法を考え付くことができません。収入に結びつかなくても、勉強は本来自分の人生を豊かに幸せにするものだということを教えるべきです。

 

5.子供たちに人生の夢と目的を持たせてください。

勉強本来の目的ではなく、生徒にとっての勉強の目的といえば、志望校に合格するということがまず一番でしょう。しかし、実は志望校合格は通過点の目標にすぎません。やはり、何のために高校に行くのかとか、何のために大学に行くのかを考えさせ、ひいては将来どんな人生を歩みたいのかを考えさせる必要があります。つまり夢を持たせることが、生徒のやる気を引き出すのです。夢は当面漠然としたものでいいのですが、夢はでっかいほうがやる気が出ます。

 

6.短期目標を考えさせてください。

 しかし、行動に移るには夢では具体的な行動になりません。志望校合格でさえも行動には移せません。具体的に、いつまでにどの教科を何点上げるというような短期(1学期間くらいの)目標を設定し、行動計画を作る必要があります。これを生徒に考えさせ、言葉にさせておくことがたいせつです。できれば、一緒に目標を作って上げるといいでしょう。

 

7.勉強が嫌いな原因を取り除いてあげてください。

 勉強嫌いになる原因は、頑張っても成績が上がらないとか、母親にしつこく勉強しろと言われるからというのが多いのですが、成績が上がらない原因や母親にしつこく勉強しろと言われる原因は、勉強しないからだったりします。つまり、悪循環です。一度短期目標を設定して、頑張らせて成績を上げると、好循環に転換します。成績の悪い生徒には遡行学習(基礎に遡って学習すること)が画期的な効果を上げます。数学が10点だった生徒に、夏休みなどを利用して中学1年生の内容から復習をさせ一度60点を取らせると、その後は見違えるように勉強するようになります。お母さんも怒る必要はなくなります。

この時10点を20点にとか、70点を80点にという何とかなりそうな目標では生徒はやる気を出しません。結果的に勉強しなくて失敗してしまいます。むしろ不可能なくらい高い目標のほうが、実現できた時の喜びが大きいので、短期間だったら頑張ってみようという気にさせることができます。

 

8.ストレスを解消してあげる。

 いじめにあっていたり、家庭で夫婦喧嘩が絶えなかったりすると、生徒は勉強どころではありません。生徒からストレスの原因を聞きだし、その原因を解消してやると、勉強に身が入るようになります。ストレスの原因を解消できなくても、聞いてあげるだけでも大幅にストレスは減少します。いじめにどうやって対抗するか、同対処するかを共に考えてあげればもっとストレスは減ります。ご両親の中が悪ければ、お子様は勉強どころではありません。ですから、お子様のためにも夫婦円満である必要があります。

 

 

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