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30年間見つめてきたこと

2022.10.19

当塾は199211月に大石神社交差点角のテナントビルで産声を上げました。それから30年が経とうとしています。

この30年のあいだにもちろん子供たちの変遷を見てきましたが、特に焦点を当ててみてきたものがあります。当時は20世紀最後の10年、だれの言葉か忘れてしまいましたが、「21世紀は脳の時代」という言葉を聞いて思いました。子供たちの学習指導をしているなら学習するうえで脳は欠かせない。子供たちの脳はどう言う風に反応したり、感じたりするのか、子供たちの脳のなかを見ていこうと。脳と一概に言っても大脳、間脳、中脳、小脳、延髄、脊髄とあります。私が見ていたのは子供たちの心や意識ですので、大脳の動きを見ていたということになると思います。

そして、30年間のあいだ脳を見つめてきました。

 

授業中に脳内で何を考えているのか。集中できた時は生徒の考えていることが分かる時もありました。「あっ、いま晩飯のことを考えている」とか「付き合っている彼氏のことを思っている」など。ゾーンに入るというのでしょうか、感覚が研ぎ澄まされているときは生徒の考えていることが手に取るようにわかる時がありました。

お母様方でもそんなことが分かる時があるでしょう。同じところで暮らしていると子供の考えていることが手に取るようにわかるというか、イメージできるときがあるのではないでしょうか?

 

この脳をみつめていることが役立ったことはやはり教科指導中です。どこに詰まっているのか、何が分からないのか。それに対してどう説明すれば納得できる説明になるのか。

説明を受ける側の立場に立って考えることができました。

 

塾生に複雑な言葉を使って解説はしないというのは大切だということ。

なぜかと言うと解説でわかりにくい言葉を使うと脳はそのわかない言葉に引っかかって脳は論理展開をしなくなる。だから解説部分に一切本人がむずかしく感じる言葉は出てこないようにする。よりかみ砕いた言葉を使うことです。

具体的にいいますと英語の指導で「主語」+「動詞」+「目的語」の順番、と教えるのではなく「~が」+「~する」+「~を」の並び、と教えています。

主語なんて言葉は子供たちの頭のなかでは「?????」です。または上辺でわかっていることだけで本質的な部分を理解できていない。

 

また、私はよくどんなくだらない質問でもいいからしなさい、むしろくだらない質問の方が大切だと言います。例えば中学生が「先生、体積ってなに?」体積は小学校4年で習う概念ですので、そんな質問をしたら「お前、体積もわからんのか?」とあきれる先生が多いと思います。でも私はこんな質問をしてくれるとうれしくなります。それを解説したいからではないです。その質問は本人が体積という概念を前向きに理解しようとしている証拠です。そして、ただこの体積という1個の概念の意味を理解することで今まで謎であったことが洪水のように一気に氷解することもあります。(なお、体積に対する私の生徒への答えは単純で(両手で球の形をつくりながら)「かさばるのかさのことだよ」と答えます)

 

でも心を読むことに弊害もあります。休みの日に街中を歩いていて子供を見かけると何を考えているか、何を見て、意識をどこに向けているか気になってじっと観察してしまうのです。

一種の職業病です。

 

もしこの30年間の私を「30年間子供たちの脳を見つめてきた先生」なんて定義づけされたら大変光栄なことだと思います。

 

少しおかしいかな?(笑)

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